あの年の二月弊社会長は場末のスナックで飲んでいた。
新発田の繁華街は大体、新道 掛け蔵周辺に集まっているがその日会長は郊外のしかもプレハブを
改造したあまり誰も寄り付かない店で飲んでいたらしい。
そこに老人が一人で飲んでカラオケを歌っていた。
それがN社のH社長だった。そこでどんな話になったのかN社長は10年以上疎遠だった弊社に原料の鶏を出してくれる
というのだ。会長は翌朝さっそくN社に挨拶に行くことになる。
N社はうちにとっては垂涎の取引先である。
まず何と言っても近い・・・・これは集荷をするには総合的に有利なのだ。
つぎに鶏が大きい・・・一羽から出る肉や副産物が他社から比べて圧倒的に多い。
このN社との取引が始まったのだ。しかし・・・・・・・・
一句 こぼれ萩路地吹く風に掃かれおり 志ん笑