その年の9月12日の早朝K社長の自宅の電話が鳴った。
深夜や早朝の電話は何か不吉なにおいがする。
それはリユースの上場会社Hオフの山本社長からだった。
「君のところのH専務…昨夜亡くなったよ・・・」
「そんなはずありませんよ…昨夜は深夜まで一緒に飲んでたんですよ・」
「その帰り酔ってタクシーを降りて自宅の前の溝に前向きで倒れて亡くなったんだよ。」
確かに山本さんとH専務の自宅は隣どおしだった。
K社長とH専務は前日新道で深夜まで痛飲していた。
かえりぎわ「社長また来週会社で・・・・・ね。」この言葉がHとの最後の言葉だった。
K社長は一瞬言葉を失った。
一句 戦わぬそれが強さかつくしんぼ 志ん笑